2011年05月12日

東松島市ボランティア[前半編]―泥のかき出し作業―

東松島市にボランティアに行くことは当初予定していなかった。

今回のGW後半の東北ひとり旅は行く先を細かく決めることなく、出発した。最初は弘前、そして青森市へと移動し、その後は八戸へと向かった。

3日目、八戸にいた私は翌日の予定を考えあぐんでいた時、インターネット上で「7日・8日東松島市でボランティア募集」という情報を発見し、東松島市でボランティアをするという計画を現実的に考え始めた。

今回は東北の旅行といえど、当初は被災地ではなく逆に東北の美しい部分を楽しみたいと思う気持ちが強く、だから弘前では空に向かって咲き乱れる満開の桜を堪能し、望郷の思いを演劇「津軽」を見ながら感じ、ウミネコの繁殖地である八戸の蕪島では動物の生命力に触れた。一方で八戸などで震災による被害を目にしながら、被災地としての東北にも向き合わなければいけないんじゃないかという気分にもなってしまっていた。

そして、これから更に南下しようという時、向かう先で支援の手を必要としているんだったら、当然手伝うべきだろうと思い始めてた。

そんなわけで旅行4日目、八戸を昼に経ち、新幹線で二時間後には仙台に到着。

仙台駅近くのホテルにチェックインして荷物を置いた後、ボランティア情報コーナーがあるという仙台駅に再度向かった。
「助けあいジャパン」という団体が運営しているボランティア情報コーナーでは親切なスタッフの方に、ボランティアの募集状況を説明してもらった。
GW中は仙台にはものすごい数のボランティアが詰めかけているという情報を聞いていたので、どこも人が足りているかと思いきや、意外と「もうだいぶ県外の方は帰ってしまって、逆に土日は人が足りていないぐらいなんですよ」とのこと。なんと、人数が足りずに活動できなかったところもあるらしい。
私は東松島市のボランティア情報のことを尋ねると「ああ、これですね」とスタッフの方が募集情報のチラシを渡してくれた。
「明日は90名限定で仙台発着のバスが出てますよ。先着順ですが、まぁ大丈夫でしょう」とのこと。
そして「とにかく汚れるんで、汚れても良い格好をしてきてくださいね」と瓦礫撤去など片付け系の作業をする際の服装のポイントが書かれている紙も一緒に渡してくれた。
「その格好じゃぁ、できませんからね〜」と。
そんなこと言われなくても分かってます!と内心思いつつ「んじゃ、これから色々買い出しに行ってきます〜」と笑顔でその場を後にした。

そして仙台駅前のショッピングモールをうろついているとダイエー発見。
そこで、まるで小学生が履くようなシンプルな黒い長靴と、薄手のレインコート、ゴム手袋、首に巻く用のタオルを購入。
「現場は釘が落ちていることもあるから、できるだけ底の厚い長靴がいいですよ」とさきほどのスタッフに言われた言葉を思い出しつつも、他に頑丈そうな長靴もなく、ふにゃりとした頼りない長靴を買うしかなかった。そして厚手のゴム手袋も見つからず、キッチン仕事用の中厚手のピンクのゴム手袋。あとは家から持ってきた薄いマスク。うーん、頼りない格好だなぁと思いつつも、まぁこれで頑張るしかないなと腹をくくって、翌日を迎えた。

先着90名だったので、絶対にもれるまいと気合を入れて、40分も前に集合してみたものの、全然人はおらず…
ぼけっと待ちながら、出発時間を迎えた。
2台のバスが待つなか、1台目が2/3ほど埋まったところで、バスは出発。2台目のバスに何人ほど参加したかは分からないが、私のバスは30人ぐらいだった。20代〜50代ぐらいの男性が8割がたを占めていて、女性は2割程度だった。

1時間程バスに揺られて、到着したのはJR陸前赤井駅の近く。
駅近くがボランティアを運営するセンターの拠点となっているようだった。
30人は約10人ずつの3つの班に分けられ、それぞれが持ち場を持って作業をすることになった。

午前中、私の班がすることになったのは、道の側溝にたまったヘドロをかきだしていく作業だった。

私は東松島と聞いて、海のすぐそばで作業をするのかと思ったら、そうではなかった。
どうやら陸前赤井駅周辺は海からは3キロほど離れた場所にあるらしい。しかし、津波の際に近くを流れる定川が氾濫して、周辺の住宅は1階部分が壊滅状態になったり、塀が壊れるなど大きな被害にあっていた。JR仙石線の陸前赤井駅はいまも封鎖されたままだ。

ボランティアセンターのおじさんについていって、作業の拠点に移動すると、既に地元の方々が側溝にたまった泥のかき出し作業を既に進めていた。
土のう袋に入れられた大量の泥が塀の脇に固まって寄せられていた。
私の班は男性6人に私を含めて女性3人。専門学校生から50代の男性まで幅広い年代のメンバーだ。

男性たちは早速泥のかき出し作業をスタート。
そして私は地元のおじさんに「ちょっとこっち手伝って」と呼ばれて、ねこ車を渡された。
かき出した泥をいれた土のう袋をねこに載せて、一か所にまとめていくという作業。
一見楽そうに見えて、心の中でちょっと安心したものの、そんな楽なものでは全くなかった…。
とにかく、水分を吸った泥がいっぱいにつまった土のう袋が重いこと、重いこと…。
一つの土のう袋を持ちあげて、ねこに積むだけでも、私にとってはそれはそれは大変なしんどい作業だったのだ。
特に地元の慣れている方がつめる土のう袋はぱんぱんで、体中のパワーを集めて、持ち上げようとしないと、なかなか持ちあがるものではない。
それを2個か3個ねこに積んで、ほんの数メートル離れた収集場所までねこを押していくのだけれど、重さでねこのバランスをとるのさえ大変だった。
やっとこさ、収集場所に辿りついても、そこからまた土のう袋をうまく下におろすのも、なかなかコツがいる作業で、難しいのだ。

多分、慣れればなんてことない作業なのだろうけど、全てが初めての私はもうぜぇぜぇ息を切らしながら、メンバーの作業場と収集場所を行ったりきたりしていた。

10名弱のボランティアメンバーと数名の地元の方々。みんなで同時に泥かき作業をしていると、どんどん泥でいっぱいの土のう袋がたまっていく。
1人でやったら何日かかるか分からない。

あっという間に午前中の作業予定時間の2時間が過ぎ、午前の作業が終了。
私も含めて、メンバーはみんな全身泥だらけ。

短い時間だったが、大人数で作業した分、結構作業が進んだ感じだった。


⇒後半は 「東松島市ボランティア[後半編]―Tさんのご自宅にて―  
 続きもぜひ!るんるん
posted by youxi at 23:42| Comment(0) | 日々感じること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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